ソートマージ結合は、ファスナーのように2つのソート済みリストを組み合わせる方法です。結合のどちら側も結合述語によって並べ替えされて いる必要があります。
ソートマージ結合では、ハッシュ結合と同じ、つまり候補となる 全てのレコードを一度に読み込むため、それぞれの条件に作られたインデックスが必要になります。ほぼ全てがハッシュ結合と同じですが、 1つだけソートマージ結合に特有なことがあります。それは、完全な対称性があることです。結合の順序は全く影響を与えず、パフォーマンスにも 関係ありません。この特性は、外部結合を行う際に非常に便利なものです。他のアルゴリズムでは、外部結合の方向(左結合か右結合か)は、結合の 順序に関係しますが、ソートマージ結合では関係ありません。それどころか、ソートマージ結合では左外部結合と右外部結合を同時に実行してしまう、 つまりいわゆる完全外部結合が可能です。次の アニメーションが動作を表しています。
図4.1FULL OUTER JOINを実行するソートマージ結合

ソートマージ結合は、入力が並べ替え済みの時は非常にパフォーマンスが 良いですが、結合の両側を並べ替えるのは非常にコストの大きい処理なので、 あまり使われません。ハッシュ結合では、事前に処理が必要なのは片側のみです。
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ソートマージ結合が威力を発揮するのは、入力が既に並べ替え済みの 場合です。これは、並べ替えの処理を完全になくしてしまうために、インデックスの順序を利用できると可能になります。第6章6, 「ソートとグルーピング」で、そのコンセプトを詳細に説明 しています。ただ、ハッシュ結合アルゴリズムの方が多くの場合は優れています。
事実
ソートマージ結合は、結合述語にインデックスは必要ありません。
MySQLはソートマージ結合をサポートしていません。